行きつけのバー、エレファントネストで一人で飲んでいた時、他にお客さんもいないので、その日、最近アルバイトで新人のヴィンソンくん(ハーフ)と社員のみねさんと、英語と日本語について、あれこれ3人で話していました。
ヴィンソンくんは4歳でアメリカから日本へ引っ越してきて、日本の幼稚園に入園。はじめの1週間は英語で会話していたそうですが、1週間後には日本語で話しはじめたそうです。
英語シャワーは無意味じゃない
それを聞いていたみねさんが、こんな話していました。
「ある日本人女性がマイケル・J・フォックスに憧れ、会いたい一心で、単身で渡米し、英語が全く話せない彼女は仕事にもつけず何年も路上生活していたんだって。そんな彼女は夢にもマイケル・J・フォックスが出てくるほど大好き。渡米して数年後、ある時英語でマイケルと会話していた夢を見たんだって。その翌日から、英語の能力が急に覚醒したのか、今まで理解できなかった英語が理解できるようになった。」と。
みねさんも仕事柄、このバーに多くの外国人が訪れ、以前よりかはわかるようになったそうだけど、「その人みたいに覚醒したいな~。」って、二人で話してたんです。
外国人と会話する時の不安感
私も国際交流を始めた4年前と比較してみると、若干、上達している実感はあります。
それはほぼ毎週、英語を話す機会をつくっているから、外国人と英語で話すことの不安感はもう皆無です。
始めた当初は、「通じるかな。通じなかったらどうしよう。」と緊張しながら会話していたのを思い出します。
英会話に通ったことある人ならおわかりだと思います。あの初日のドキドキ感。発話しようにも、緊張しすぎて言葉が出ないという経験はみなさんお持ちでしょう。
会話はリラックスした状態でないと、思い出せるものも思い出せず、会話がおろおろします。
これは日本語クラスでも同じ。インターネットでのチャットでも同じです。
いかに生徒や友人たちを緊張感をとき、リラックスさせて、自然な状態で会話させるかは大事な日本語教師の役目。
年数と語学力とストラテジー能力
それでも私が10代の頃と比較すると、当時のほうがもっと話せていた気がしています。
それは当時の方がストラテジー能力が今より長けていたからです。
つまり言い換えができれば通じるということを体感していたから、語彙力は少なくとも今より表現を言い換えることができていました。
しかし学習年月がたつにつれ、既習した表現や語彙に頼ろうとするから、言い換え能力が落ちます。
そして、記憶力の低下も相成って、覚えたはずの語彙を思い出せない、ストラテジー能力は低下、その悪循環で会話が進まない、黙ってしまうというようなことが起きています。
学校ではこのストラテジー能力を育てるような実践はされていません。(40代の私のころは)
学校ではストラテジー能力なんてどうでもいい、文法能力と語彙力さえあれば、話せるようになると言わんばかりに、単語・文章の暗記をさせます。
しかし実用英会話を習得するには、その逆です。このストラテジー能力が必須です。
自分が覚えた単語やフレーズが通じないことは、ざらにあります。そんな時、ストラテジー能力(言い換え能力)がないと、そこで会話がとまってしまうのです。
ストラテジー能力を養うためには
1は言うまでもなく、英語で英語の単語を説明しているので、ある程度語彙力がついた人にはオススメです。
類義語も学習できますから。
2は同じような理由ですが、耳で1と同じな効果を狙うためです。
ELS Pod.com https://www.eslpod.com/index.html
これはは毎日更新されている20分程度の番組。すべて英語です。
あるスキットを司会者が語彙などを英語で説明します。それを聞いていると、説明する時のお決まりのフレーズなどがわかってきます。
3.私の中で一番効果があったと思われるものは、この3を頻繁にやっていたから。
頭の中で会話のシミュレーションするのです。自分で2人分の会話を考えます。
まずは「私」だけ英語にします。相手の文章は日本語で考えても構いません。
その時に「どう返答しよう。なんて話を投げかけよう。」など、瞬間英作文を頭の中で行うのです。
すると、自分が「こう言いたいのに、正しい表現がわからない。」という場面が出てきます。その際、辞書を手にするのではなく、まず自分が知っている言葉で表現してみるんです。ある意味、出川イングリッシュですね(笑)
私は誰もいないお風呂のとき、車を運転しながらなど、1人でいる時にやっていました。
英語で発話する時間を増やせば、リスニングも向上する
どれだけ英語を話す・聞く時間を増やすかがカギ。これはみんなが知ってることですね。ではどうやって増やすか。
外国人の友だちを増やすこと!
ネットでもアプリでもいいから、とにかく友達を増やして、話す機会を多くするのです。
できれば直接会える友だちができるといいですね。でも外国人の少ない地域に住んでいる方たちは、ぜひネットで挑戦してみてください。
そうすると、中には丁寧に英語を教えてくれる人もいます。
時間は自分でつくるもの
忙しいという人もいるでしょう。
しかし、人はみな平等に一日24時間与えられています。
それをどう使うか、それは自分の選択次第。
自分で時間をつくるには、環境を整えたり、いかに自分の環境にあうツールを見つけるかなど、知恵が必要です。
それで限られた時間で、最大限のパフォーマンスが引き出せるよう、私も頑張っていこうと思います。